メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
琉瑠架
ワールド:
ゆかり

冒険手帳を見る

創作物語

ショートストーリー詰め合わせ10 日付:2017.06.11 22:52 表示回数:630

最後に投稿したのが1年以上前だなんてそんな馬鹿……アレ?
――――――――



 奇抜なファッション?ピンクのパッション!甘く見てると痛い目見るよ?これでも私は竜の血を引く女の子!
 歌って踊れて戦えるキュートなアイドル、その名もエンジェリックバスター!悪い事は許しません、正義の心と皆の声が原動力です。
 さぁ、次にハートを撃ち抜かれたいのは一体だぁれ?
【えんじぇりっくばっすたーしゅっつどー!】




 混浴の湯気に霞む人影。誰かと思いきや、黒髪の彼だった。
 身内ならばまぁいいかと声をかけて浸かろうとすれば、視界に飛び込んできたのは湯の中で奔放に揺らめく彼の長い髪。
「貴方駄目じゃないの、髪はちゃんと纏め上げて入らなきゃ」
 彼は忠告に首を傾げる。私は仕方なく、説明しながら結んでやった。
【ほんとに無頓着なんだから/メルセデスと隠月】




 昨晩また一つ禁忌を犯した。それでも尚、真理には一向に近付けない。徹夜で霞んだ頭を覚まそうと洗面台に向かえば、鏡に映るは信じられぬ姿だった。
「これ、は…」
 異常に赤く爛れた瞳。そこにいるのは本当に自分なのかと鏡に手を伸ばせば、その指先も黒く染まっていて。
 一瞬で、恐怖が己を塗り潰した。
【白が黒に変わる予兆/白い魔法使い】




 地中へ隠れていたクロガネの巨体が地面を突き上げる瞬間、衝撃で洞窟は激しく揺れる。天井は崩れ、一部が凶器となって男へと降り注ぐ。
 彼は寸でで後ろへ滑り避け、再び地中へ潜もうとする竜を素早く幻獣の爪で掻いた。
「私から逃げられるとでも?」
 男の眼前には絡め取られた、竜の魂の片割れ。
【剥魂炎打とベルルム/隠月】




 息を、吐く。白く、消える。
 雪が、触れる。淡く、溶ける。
 大気は、凍てつき。熱は、奪われ。頭が、霞んで。このまま、私は、埋もれるのだろうか、大地に。思い出を詰め込んだ、この箱の傍らで眠れば、私も思い出の一部と、なり得るのだろうか。
 瞼を、閉じて。冷たさは、どこかへ。痛みも、どこかへ。
【思い出の眠るエルナスで眠る/隠月】




「デーモン、このマステマという猫は本当に猫なのか?」
 ゼノンの問いに私は固まった。マステマが魔族である事がバレたら、私の信用問題に関わる。
 冷や汗が垂れる中、彼は言葉を続ける。
「私の知っている猫は喋ったり、魔法が使えたり、二足歩行だったり…」
「…ゼノン、ちょっと一緒に図書館行こうか」
【それはファンシーや猫仙人だ/デーモンとゼノン】




 私はフリードが妬ましかった。偉大な竜の王を従える器、オーロラの英知を凌駕する頭脳。そして、どちらも持つに相応しい魔力。それは同じ魔法使いとして、時折自分が惨めになる程だった。
 我々の前に立つ姿もとても眩く、自分の光が劣って見える。手を伸ばしても決して届かない、彼は太陽のようだった。
【尊敬と羨望/ルミナスとフリード】




 俺は金持ちが嫌いだった。特に、鼻にかけるような金持ちが。
 ある日、俺の屋敷に盗みが入った。前から予告が入っていた馬鹿馬鹿しいもので、こんな目立ちたがりで間抜けな泥棒、すぐに捕まると思っていた。
 けれどそんな奴にまんまと盗まれて、俺の大嫌いな金持ちが今まで見た事もない顔で悔しがっていて。その顔を見た時胸の内が、とても清々しくなったのを感じた。
 俺は犯行予告のカードを今一度握りしめる。そこに記されている名前を、紫の瞳に映し込む。
「怪盗、レイヴン…」
 会って、みたい。
【『怪盗ファントム』のきっかけ/ファントム】

スタンプを押す

スタンプ(5

コメント

  • コメント(4

おしゃべり広場の一覧に戻る

変更する

×