メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
琉瑠架
ワールド:
ゆかり

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創作物語

ショートストーリー詰め合わせ11 日付:2017.07.05 21:59 表示回数:635

デミアンは個人的に生きててほしいですまる
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 ビームの照準が此方を向く。夕日の光がレンズを反射し、それが視界に入って気付いた。
 振り向きざますぐに両手剣の切っ先をアンドロイドに向け、足元の砂埃が抉れるほど強く踏み込む。一直線に風さえも切る一閃の元、私は相手の硬質な目を貫いた。
 深々と剣先の刺さる目には、歪な自分が映り込む。
【ラッシュinヘイヴン/ヒーロー】




 私は白だった、無色という名の。何も記憶が無い状態で目覚め、何が正義か悪かすらわからなかった。もしこの村でなく彼方の本拠地で、もしくはここが占拠されている時に封印が解けたらどうなっていたのだろう。…私はこの鉾で、平和を破壊していたのかもしれない。私は彼女に会えて、本当に幸運だった。
【アランとリリン】




 死の淵から蘇った俺を待っていたのは、兄の過保護だった。仕方が無いと思った、自分は数百の年を歩んできたのに、兄の中で俺は昔別れたきりなのだ。
 けれどつい、もう子供じゃないと口に出してしまえば兄はすぐに落ち込んで。
「すまない、つい昔のつもりで…」
 違うよ、殺されかけた癖に、甘くしないで。
【優しくされるのが辛いんだ/デミアンとデモスレ】




 痛い、灼熱の日差しが剥き出しの腕に突き刺さる。玉の様な汗がぽろぽろと額から伝い落ちては、砂地へと一瞬で吸い込まれていく。長い黒髪は熱を溜め込みとんでもない事になっていて、とても触れられない。
 私は堪らないとばかりに、大きく体温を口から吐き出した。まだ、水は補給すべき時じゃない。
【ニハル砂漠/過去の隠月】




 私の手は、どんどんどんどん薄汚れていく。昔は相手を痛めつけて身の程を思い知らせるだけでよかったのに、今はただの人間にさえ武器を向け、力を振るい、命の搾取を行っている。
 全ては、家族の為に。
「デミアン、母さん…」
 私は樹上から我家を見下ろす。そこには決して戻れない、温かな光があった。
【家族の為に汚す手/デーモンスレイヤー】




 買出から戻ると、木をじっと見上げる子供がいた。気になって私も見上げれば、そこには枝を這う連れの姿があって。
「フリード!?何してるんだ!」
「あ、お帰り。そこの子が玩具引っかけたみたいでさ」
「だからって危な――!?」
 言った側から枝が折れて落下する彼。私は咄嗟に荷物を捨てて抱き留めた。
【お人好しもほどほどに/フリードと隠月】




 恨まれる事は当然した。だから、死んだら償えると思った。
 けれど、世界樹はそれをよしとしなかった。散りばめた力を俺にまで注いで、この愚かな魂を拾い上げたのだ。
「大罪を背負って尚、生きていけというのか、お前は」
 血の通った自らの掌を握り締める。冷たい石の部屋の中で、それはとても温かだった。
【それは慈悲か罰なのか/アリーシャとデミアン】




 俺は目の前の光景に固まった。まさか偽りの転校先で奴と出会すとは。奴も俺を見た瞬間固まり、その動揺している様は少し滑稽に見えた。
「お前ファンタジーの世界で言う所のラスボスだろ、そんなのが学校来るなよ」
「おや面白い事を言いますね。まるで新しいジャンルみたいです」
 …こいつ惚けやがって。
【白い教育実習生とキネシス/フレンズストーリー】

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