メイプルストーリー

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キャラクター名:
死神シグナス
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雑談・おはなし

続 学校の怪談 第二話 ツミキリの詩 日付:2009.08.06 00:25 表示回数:438

{3ページ目}
 その瞬間・・・また世界が暗転し・・・今度は浴槽のような場所に景色が移り変わった・・・そこには目に生気がないマーちゃんが万能包丁を手に持って湯船に浸かっていた。・・・湯船はどんどん真っ赤に染まり・・・ゆらゆらと吹き出る赤い血が・・・まるで線香の煙のように湯の中をゆらゆら漂っていた。

女子生徒C「・・・ごめん・・なさい。」
 動かなくなったマーちゃんに・・・私はただ・・・目を瞑ってその言葉をいうのが精一杯だった・・・弱くて惨めな自分の・・・精一杯の言葉だった。
 許されるはずがないのに・・・ただ許されたいと願い続けた。

女子生徒D「いいよ・・・許してあげる。」
 不意にそんな声がしてハッと目を開けた・・・すると目の前にはマーちゃんが笑顔で立っていた。
女子生徒C「うぁ・・・ごめんなさい・・・ごめんね・・・マーちゃん。」
女子生徒D「ううん・・・いいの、・・・怒ってないから・・・。」
 ただ優しく・・・マーちゃんは私を包むように抱きしめてくれた・・・私はそれに甘えて・・・ただ赤ん坊のように泣き続けた。
女子生徒D「・・・だって私のために死んでくれるんだもんね。」
女子生徒C「えっ・・・・。」

 グサッ・・・という音と共に腹部に痛みが走った・・・腹部を見ると・・・私のお腹にマーちゃんが持っていた万能包丁が刺さっていた。

女子生徒C「な・・・んで・・・?」
 思わず私はそうマーちゃんに聞き返してしまった・・・なんで殺すの・・・許してくれるんじゃなかったの?・・・と。

女子生徒D「だっていったじゃない・・・・汝その罪を・・・ツミキリの死によって償うってさ。・・だから私のために死んでくれるんでしょ?親友だもんねw」
 嬉しそうにマーちゃんが私の問いに答えてくれた。
女子生徒C「・・・そっか・・・ゴフッ・・・よか・・・った・・・そう・・・だよね・・・親友だもんね。」
 私はなぜか安心した・・・マーちゃんは私が嫌いで殺そうとしたんじゃない、親友だから・・・罪を許してくれたんだ。そう思うと私はこの痛みをこのまま味わいながら死んでいきたい・・・そう思えた。

 意識がどんどん遠のいていく・・・包丁の刺さった場所がまるで溶岩のように熱くなっていたかと思うと・・・急速に熱がなくなり始めた・・・。
 目の前が霞み・・マーちゃんの顔がよくわからなくなっていく・・私はマーちゃんに最後に謝って罪を償うことが出来たんだ・・・よかった・・・よかった

女子生徒D「・・・・・違う。」
 苦しんでいる私の顔を見ながら・・・突然マーちゃんが呟いた。
女子生徒D「・・・こんなの嬉しくない!!ちっとも楽しくない!!・・・嫌よ・・・死なないで・・・お願い、死なないで!!」
 マーちゃんが私を抱き寄せて力いっぱい抱きついてきた。
女子生徒C「マー・・・・ちゃん?」

 しっかりしなさい!!

女子生徒C「!?」
 目を開いて一番最初に見たのは・・マーちゃんの笑顔ではなく、カウンセラーの先生の心配そうな顔だった。
先生「ほっ・・・よかった、目が覚めたみたいね。」
女子生徒C「あ・・・れ・・・私・・・」
 確かマーちゃんに罪を許してもらえて・・・それで・・・
先生「まったく・・びっくりしたわよ・・いきなり相談室の前で貴方が倒れているんだもの・・・さっきなんていきなり動かなくなるし・・。」
女子生徒C「せ・・先生!!マーちゃんは!?」
先生「へっ?・・・なんの話?」
女子生徒C「・・・・実は。」
 ・・・私は信じてもらえないと思いながらも・・・起きたことの一部始終を全て・・包み隠さずに先生に話した。            次の記事へ

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