メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
o時計屋さんo
ワールド:
ぷらむ

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創作物語

ショート 1 日付:2010.05.19 20:29 表示回数:435

なぜこんなことになったのか・・・・

工藤と田中と山本は 目の前の光景と、自らの現状を嘆く。

3人の体に流れる寒気は、景色を白く染める、雪のせいか・・それとも・・・

3人の目の前には、1本のパワーエリクサー。
飲めば、たちまち疲労回復どころか体力、精神力共に全回復してしまう
とっても便利な回復薬。
そして、足元に広がる。ゾンビ ゾンビ ゾンビの群れ。

独りでは狩りに来れないような敵だったが、3人いれば大丈夫だと思った。
実際、ゾンビの狩り場に来てからしばらくは、苦しいながらも
十分にゾンビと戦えていたと言えるだろう。
しかし、ほどなく、持っていた薬は切れてしまった。

自然回復を待とうにも、凍える寒さで体力は減る一方。

最後の頼みは、目の前のパワーエリクサー。
これを誰かが飲み、街まで生還し、薬を買ってくればよいのだが。。。。

「では、やはり一番レベルの高い俺がこれを飲もう。」
工藤はそう言うと、さも当然のようにエリクサーに手を伸ばす。
「まて」 「まて」
すかさず、田中と山本がその身を拘束する。
「確かに貴様はこの中で最高レベルだ。だがしかし、体力は少ない。
 ここは、体力の一番多い戦士である俺がゆくべきだ」
田中はそう言うと、今度は自分がエリクサーを飲もうと手を伸ばす。
「まて」 「まて」
すかさず、工藤と山本がその身を拘束する。
「確かに君は一番体力があるけど、足が遅い。君が戻ってくるまでに死んでしまう。
 だから、一番足の早い盗賊である僕が行くべきだ。ダークサイトもあるしね。」
すると今度は山本が、エリクサーを飲もうと手を伸ばす。
「まて」 「まて」
すかさず、工藤と田中が山本の身を拘束する。
「お前は確かに一番生還率も高く、足も速いが、なんせ過去に詐欺経験のある男。
 命を預けるには信用が足りないな。ここはやはり俺が行くべきだ。」
工藤はそう言うと、エリクサーを飲もうと手を伸ばす。

「まて、弓使いは引っ込んでろ」 「まて、弓使いじゃ駄目だ。」

「おい、弓使いの何が悪い。このやろう」


「まて」 「まて」 「まて」

3人の不毛な争いは、たまたま通りかかった冒険者に薬を恵んでもらえるまで
いつまでも、いつまでも続いたそうな。


おしまい。

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