メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
死神の青い眼
ワールド:
つばき

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創作物語

トイ二人旅 Ⅳ―2 日付:2010.11.02 21:36 表示回数:445

「誰だ!」
 入った瞬間に異様な気配がしたかと思うと早速怪しい黒尽くめの人間が複数いた、だがそれは自分が声を出しても答えず、絶え間なくある者は呪文を呟き、ある者は魔法陣を描き、ある者は杖を振るっていた、そしてその集団の奇怪さに戸惑っていると、ふと肩に手が当てられる。
「チッ、赤毛の爺は送り返したのにまた来訪者かよ、しかも『オモチャ』か? 珍しいな」
 一瞬で自分の種族を言い当てられたことに戸惑いを思う、自分や第八王女はルディブリアムの民の八割を占めているフィギュア系の種族である、人間とは遜色が無いはずだ。
 さすがに自分レベルだとじいっと見られると微かな無機的な違和感が拭えないが第八王女は別だ、高貴な部品で構成されたそれは人間となんら遜色がつかず人より人間らしい体つきのはずだ、バレるはずがない。
「まだ『解凍作業』が終わってないって言うのによお、まだまだ『引き抜き』と『改造』が残ってんだよ、ウザったくてやってらんねー」
 耐えることが出来ずに振り返る、そこにいたのはやはり黒尽くめの男、だが儀式をやっている者とは格が違う、これは何人も殺した者の持つ迫力だ。
「はぁ、今度からは技術者の数増やすの上に頼んでみるかな、――っと、気づいたか」
 軽薄なそれでいて刺すような表情でこちらを見る。
 こちらは一瞬ビビったが後ろの第八王女は睨み返し、杖を抜いた。
「それじゃあ早速潰すかね、おーいインテリ野郎、F185から985ぐらいまでの『材料』を借りるぜ、なーに心配は要らない壊れちまっても増やせばいいさ」
 まっすぐな片手剣が抜かれた、柄に黒系の宝石が埋められた剣の刀身は純粋な黒だった。

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