メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
死神の青い眼
ワールド:
つばき

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創作物語

トイ二人旅 Ⅴ―2 日付:2010.11.03 18:08 表示回数:375

「う、ぁ……」
 目が覚めた、ただしどことも知れない小部屋でだ、それは材質から一応オルビス塔だと解ったが入り口らしきものがなく通り道なんぞ存在していなかった。
「ああ、起きたの? もう五時間は経ってるわよ」
「いたのか、何か奪われて――ないな、おかしい」
 あんな怪しいことをやる連中なら真っ先に身ぐるみ剥がされてブッ殺されてもおかしくないはずなのだが。
「そうなのよね、というかそもそもあのへんな腕はなんだったの?」
「俺に聞かれても、まあこの塔の防衛システムの一部分を破壊して材料にした魔法石を操ってんのかなーとは思うけど」
 だがそれにしてもアレは奇怪過ぎた、円や使い慣れた武器などに形状を似せたりするのは難しくはないだろうがあれは正真正銘巨人の腕の形状を得ていた、そこまで高等な魔法技術など大昔に暗黒の魔法使いを倒した一員とされる龍ぐらいしか思いつかない。
「連中の目的はなんなのかしら」
「オルビス塔の封鎖?」
「それならもっと下部を守ってたほうがいいんじゃないかしら、ここなら板挟み確実よ」
「それじゃあ破壊?」
「それも無理、中心のここを崩すより地上に程近い場所に大きな亀裂を入れたほうが簡単に崩れ落ちるわよ」
「それじゃあなんだって言うんだ」
「私にもわかんないわよ、というかあの人数は少なすぎるわ、仮に破壊だとしてもさっきの二乗は人数を用意してるもの」
 そうやって談義をしていると不意に壁が崩れた、何かと思ってそこを覗くとそこにいたのは――。
「あの丸っこい小石?」
 だった、点滅していた部分からはなにやら光の筋みたいなものが見えたがそれで破壊したのだろうと推測した。
「丁度いいわね、でましょっか」
「あ、ああ」
あの丸っこい小石がやったことに驚きつつも武器を手に持ち小部屋から出た。

 侵入者が現れるという小規模なトラブルがあったが無事に解決し、作戦は順調だった。
「もうすぐですね、『解凍作業』は終了しましたし『引き抜き』も終わりました、『掃除』は進行上どうしても最後になりますから実質今の『全掌握』で完成です、まあその後実用のために改造作業が必要なのですが」
「おうそうか、よくやった、おまえらの隊全員に昇進掛け合ってみる」
「はい、ありがとうございます」
 そして部下と喋っていた時だったろうか。
「ちーっす、噂じゃ復活したとか言われている英雄様じゃねーけど来たぜ」
「コイツ潰せば少なくとも第五王女の箔ぐらいは着くかしら?」
 軟禁していたはずの侵入者が作業中の制御室に入ってきていた。

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