メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
イカ飯ソーダ
ワールド:
つばき

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創作物語

とある傭兵の手記 page.2 日付:2011.08.22 18:33 表示回数:321


バルログは領主の館ほどもある、それは巨大な化け物だった。
暗闇から見える目玉は炎のように赤く輝き、その牙はまるで剣のようでもある。
その翼は天蓋を遮るほどであり、その角は空を貫きそうなほどあった。
臆病な者であれば、見た瞬間に気絶してしまうだろう。

だが、鋼の如き闘志を持った勇士たちは恐れなしにバルログへと立ち向かっていく。
バルログは覇者の如く、無言で仁王立ちし、我々の前に立ちはだかっている。
前列の勇士が得物を構え、バルログに飛び掛り、その得物を振りかざしていく。

しかし、その体に刃は通らなかった。
まるで鍛え上げられたミスリル鋼のような毛皮と筋肉が刃を防いだのだ。
すると、それまで立ち尽くしていたバルログは勝利を悟ったかのように笑い、前列の勇士目掛けてその拳を振り落とした。
私の目の前が一瞬、真っ赤な血色に染まる。
バルログの巨大な拳で闘士が叩き潰され、ぐちゃぐちゃにつぶれた闘士が視界に写る。

私は急いで剣と盾を構え、荒々しい雄叫びを上げてヤツへと飛び掛る。
いくら鍛え抜かれた鋼鉄の剣とは言え、その毛皮を突き破るのは容易いことではない。
そして、再びバルログの拳が私目掛けて振り落とされる――――

と同時に激しい閃光がバルログの拳で弾け、拳は振り落とされず、ヤツが体制を崩す。
私がふと後方を見ると、様々な装飾品を未に纏った魔法使いが並び、魔法陣の上に立ち、何かをブツブツとつぶやいていた。・・・なるほど、魔法か。

そしてすぐさま、我々の武器と鎧が淡い輝きを放ち始めた。
剣と鎧はまるで紙のように軽くなり、自然と力が湧いてくるのを感じる。
魔法使いが唱えた魔法が、前列で戦う勇士たちの武具に宿ったのだ。

次々と勇士達がバルログへと飛び掛り、その体に傷をつけていく。
つい先程まではヤツの皮を貫く事すらできなかった剣でも、切れるようになっている。
私は剣を構え、再びヤツに飛び掛り・・・

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