結婚式場の扉を開けた先には、長い赤いじゅうたんに気味の悪いほどの青紫色のバラで埋め尽くされたいた、そこにいるのは悪趣味な成金、といった風体の太いむちむちな体つきなペンギン、その傍らには強制的に連れてこられて激しく抵抗するキノコ王国のお姫様、こちらも無理やり着せられたのか、やはり悪趣味な装身具になっている、二人が勢いよく扉をバンとあけ、ペンギンの王は悪趣味な顔を振り向かせる。
　
『その結婚式！ちょっと待ったぁ！』
≪嫌がる娘を無理やりさせるたぁ、お天道様が許しても俺が許さねぇ！≫
「むぅ、予定よりも早く来てしまったな！お前らが来るのはわかっていた！」
　
ふはははは！と大王ペンギンが笑うとお姫様をぐいと引き寄せるとパチンと指（ヒレ）をたたくと、上からズドン！と重い「何か」が落ちてきて大きな砂煙があたりを起こした、徐々に煙が収まると、お姫様がハッ！と息をのんで叫んだ。

「あ、貴方は…キノコ大臣！？」
　
煙が晴れると、そこには物凄く巨大なキノコがいた、ニタニタと笑い、くるりと回る悪趣味な髭を生やし、毒々しいステッキをスー達に向けていた、キノコ大臣はスー達とキノコ姫を順々にみてより一層ニタリとわらった。
　
「ぐふふふ、私は奴が王様をしているときに大臣として生きていたが、絶対に私の方が奴よりも有能だ！だから私はペペキングと結託して奴を王国から追い出した！見よ！ペペキングから授かったこの力を！」
　
キノコ大臣は毒々しいステッキを素早く振り上げると紫の衝撃波がスー達を襲った、蛇のようにくねる衝撃はスーをかすめて近くの壁を丸ごと破壊した、そこにあった壁は破壊されて大きな穴が開いた。
　
≪くそっ！なんて力だ…スー！こんなの直撃したらやばいぞ！≫
『わかっている…けどどうしよう！』
「今のはわざと外した…今度は直撃させてやる！最初はそこの小娘からだ！」
　
大臣はもう一度ステッキをスーに向けるとさっきよりも大きな衝撃はをスーに直撃させた、スーは空を飛び、そのまま壁に叩きつけられて壁が破壊され木片が飛び散る。
　
『か…はっ…！』
≪スー！！≫
　
壁に崩れ落ちるスー、それは絶望的に見えて、影はスーを抱き寄せる、衝撃が直撃していて普通には絶対に助からない状態、絶望的にみえた、が…奇跡が起きた！キノコ平原のキノコを食べて１．５倍に巨大化したからだが元にもどり「ミョンミョンミョン」という気の抜けた音が周りになっただけで傷もなにもなかった、事実、スーは目をぱちくりと開きあっけにとられた表情をしている、どこも痛くはない。
　
『あ…れ？、全然痛くない！』　
　
それを見ていたキノコ姫がぱぁぁっと明るい表情になって叫ぶ
　
「それは「パワーキノコ！」一回ダメージを無効化するアイテムですわ！」
「ちっ…！しかし次はないぞ！倒れろ！小娘！」
　
また大臣はバチバチとステッキを光らす、次の一撃が最終的なパワーを込めた攻撃のようだ、しかし、スーと影は不敵に笑い大臣をにらむ。
　
『よしっ、影さん！最後のブロック！ここで使うよ！』
≪よしっ！最後くらいは派手に決めようぜ！このブロック次第だけどな！≫
　
二人で息を合わせてブロックをたたく、その時、ブロックが光り輝きなかからぴょこんと光るスターが現れる、二人は核心に満ち、そのスターを掴む、そのとき二人は謎の光に包まれピカピカと輝く、不思議な力が湧き上がる。
　
『いまなら大臣キノコなんて一撃でいけそう！』
≪よし、俺たちの力を見せてやろうぜ！≫
「小癪な！お前ら二人を再起不能〈リタイヤ〉にしてやろうぞ！食らえ！」
　
大臣キノコがさらに巨大な闇の波動を二人に向けてはなった、波動は二人に直撃こそっするがその瞬間波動は掻き消え二人に傷すら付けることができない、大臣はその姿に驚いて立ちすくんでしまった、あれでリタイヤにできると思っていたからだ。
　
≪今度はこっちからいかせてもらう！いくぞ！無敵パワーだ！≫
　
二人でギュッと手を組んでそのまま大臣キノコに体当たりをする、スー達が大臣に触れた瞬間、「コテッ」という何かがこけた音とともに大臣が少し上に浮いて地面を通り越して下に落っこちてしまった、スー達の前には謎の「５０００」という白い数字が浮かんだ。
　
「キャー！勇者様すてきですー！」
「なん…だとっ！？大臣がやられてしまっただと…！？」　
　
はしゃぐキノコ姫を顔を青ざめるペペキング、そんなペペキングにスー達は指を突きつけて声をそろえて大胆不敵に宣言した。
　
『≪さぁ…お前の罪を数えろ！≫』
　
　
次回！ペペキング決着編！？
次回を待て！