これは、魔法の類によって困惑された世界の物語
そんな困惑とは縁のない穏やかな町での話
ある雨の日、俺は昔のことを思い出していた
俺は昔、両親を誰かに殺された、両親を失った俺は親戚からも見放され、引き取る当ても
なく一人で家にすむことになった
学校もあまり、外へ出ることも物を買いに行く程度しかなかった
だが、変わった奴もいる物だ
「なあ、どうしたんだ?ソウ、黙り込んじまって」
少年はそういって俺に話しかけてきた少しヤレヤレという感じを出して俺は言った
「別に、俺が黙っているのなんていつものことだろ?レン」
少年は答えた
「そうだけどよー、客がきてるときぐらいもう少し気を遣ったらどうなんだ?」
ソウはあきれながら言った
ソウ「来るたびに家を散らかしてくような客がいうかねえ…」
レン「時々だろ、時々」
レンが笑いながら言った
ソウ「(俺の知ってる時々じゃないな…)んじゃあ、何しろってんだよ」
レンは少し考えて何か思いついたような顔をしていった
レン「そうだ!お前家にばっかりいて外で遊んでねえだろ!俺がきてもいつも家の中だしさ!よし決まり!外行くぞ!」
ソウは面倒臭いという顔をしたがレンはそんな物は眼中になくソウの手を掴み外へ向かった
レン「たまにはいいだろ?外も」
レンはそういって俺を公園へと向かわせた
そこにはたくさんの生徒達が居た
そして、レンに気づいた生徒の一人がレンに手を振り遊びに誘ってきた
それに答えたレンは公園へ入って大きな声をだして俺を呼んだ
公園へ入ろうとしたとき、妙な胸騒ぎがした
嫌な予感がした
公園へ入った筈だった
だがそこには奇妙な空間があった
そして、俺の目の前にたっていたのは見知らぬ男だった、見た目からすると、ソウより少し年上といったところだった
ソウ「誰だ…アンタ」
男は何も答えない
ソウ「答えろよ…ここはどこだ?」
ソウはその男をにらみつける
「そうカッカするな…別にお前を殺しはしない…」
男はそういって俺に話しかけてきた
「お前は自分の父親が、どんな生活をしていたか…知っているか?」
男はソウに問いかける
ソウ「親父の事は、知らない」
ソウは男の返答を待つ
男「そうか…お前は両親が殺された後、何も話されてはいないのか…」
ソウ「何なんだよ…アンタ何で俺の両親が居ないのを知っている…?」
男「それならお前と戦う意味もない」
(戦う…?どういう事だ…?)
ソウは少し戸惑った
男はしばらくしてこういった
「いいことを教えてやろう、お前の両親を殺したのは、俺だ」
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