メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
リヴセシル
ワールド:
みずき

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創作物語

偽勇の剣:04 日付:2013.11.04 00:01 表示回数:274


 そもそも連合会議というものは、冒険者の結束を強めるためという名目だが、
実際は組織や冒険者間でかなりのズレがある情報を「共有化」する為に存在する。
さて上手く情報を共有化できたとして、その先の対策はどうなるのか。
 もしブラックウィングやその手のものと戦争になったなら、具体的な展開はどうするのか。
それを知るのは、戦争経験者のみというわけだ。そう、だからこそ、僕らはこの時代にやってきた。

 愚者の崩落を防ぐために、僕らは世界を捨てて此処に来た。

*偽勇の剣:04

 月日は流れて連合会議当日、ブラックウィングの襲撃が起きたのだ。
それはまぁさっくりと、連合会議を放置した冒険者枠の僕とイクスでどうにかしたのだが、
最後の一人、情報をはかせるために確保したその人一人が、少々厄介者だったらしい。
 会議場の端でその最後の一人を捕獲したイクスが、困った顔をして此方に問う。

「なぁ、英雄さんがブラックウィングさんのスパイしてる件について」
「えっ」
「この人、今気絶してっけど……アランさんだ」
「はぁああああ!?」

 僕は柄にもなく驚きの声を上げた。
英雄さんなにしてはるんですか。反抗期ですか。しかも一番危ないあんたですかなにしてはるんですか。
よくよく顔を確認したが、やっぱり彼は英雄アラン、その人であったのだ。

「ていうかイクス、よくアランさんを沈めたね」
「運が良かったんだろ。だがどうする? 会議に突き出したら英雄への信頼ががた落ちだぞ」
「うーん……適当に誤魔化そう。アランさんは基本裏方担当だし、事情があるんだよ多分」
「しかしまて、この人」

 早く会議に戻らなければいけないのだけれど、実はこの鉾使いアランは、かなり厄介な人物なのを
イクスは重々知っているようだ。その次に放たれた事実も、まぁ厄介なのだ。


「二、三回は所属組織裏切ってる人だぞ?」


 そう、この人は裏切り常習犯な最悪のウォリアーなのだ。

「……じゃあ、この手に持ってる妙な装置も。あれてきな何か」
「可能性はある。つかこれ、あれじゃね」
「「不正ポータル発生装置」」


「うわぁ」

 僕はもう微笑むしかなかった。



 騒動が起きてもなお不動を貫いたエヴィン、ニコライ、ヒールジールの三人は
結局最後の最後まで不動のまま、会議を終えた。いやなにせ、呼ばれただけだったのだし、
ニコライにとっては、その後が重要なのだ。聖櫃の剣。その保持者に会うこと、それだけが目的なのだ。

 そんなわけで、ニコライはチームを離れ単独行動をしていたのだ。
エヴィンから情報は聞いているので、もう単独行動してもいいと判断したからだ。
男性、金髪、青い瞳、名はシエル。背は低い。コレだけ揃えばどうにでもなる。

 どうにでもなる……はずだったのだが。

「まさか、迷った……?」

 なんということだろう、ニコライはこんな小さなエレヴ島で迷子になってしまっていた。
地図支援の届かない領域に迷い込んでしまったらしい。とにかくニコライは焦る。
下手をするとせっかくのチャンスを逃しかねない。
さてどうしよう。これは不味い、とっても不味い。

「……だ、誰かいないかー」

 誰もいない。

「おーい」

 何もいない。

「……………詰んだ!!」

 詰んだ。

 
 そんなニコライの目の前に、救済処置のような、ただの偶然のような。
不器用に空間がひび割れた、ポータルが現れた。
なんの脈略も無いような、そんな雰囲気の。

「……飛び込むのは、まずないな」

 そうつぶやいてスルーしようとした矢先。
ニコライは何者かによって突き飛ばされた。
いつのまにいたのか、それとも最初からいたのだろうか。

「はっ?」

 状況も分からぬまま、ニコライはその不器用なポータルに飲み込まれてしまったのだった。


 未開領域へ。
(やっべー検討違いなのを送っちゃった)
(アランさんお前マジで闇落ちしたんかオイこらまて逃げんな)


*あとがき
 マジでノリです。
 不正ポータルの設定はあったけれど、マジで使うことになるとは……。
引き続きニコライさん、今回名前だけでしたがヒールジールさんをお借りしています。
次はいつになることやら。
 登場人物応募は01からお願いします。

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