メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
sxwede
ワールド:
あずさ

冒険手帳を見る

創作物語

Savior Ⅲ 4話 日付:2013.11.08 23:56 表示回数:235

「おばちゃん、卵10個にレモンとリンゴを5個づつ、あとソーセージを7本」

「はい、いつもありがとうね」

店主のおばさんが袋に食料を詰め始めた
このヘネシスにある店にはよくくる。
おかげで随分と親しくなり、よくおまけなどもしれくれる。

「はい、どうぞ。全部で1870メルだよ」

おばあさんから品物の入った袋を受け取り、メルを手渡す

「よし、帰るか久保田。じゃあねおばちゃん」

そういって店を後にした
店をでてマーケット通りを出口へ向かって歩いていく
この通りには武器屋もあれば防具屋、理髪店や食料品店など様々な店がある。
このヘネシスの流通に要だ。
店員の売り文句が飛び交う。まさに活気があるといった風景だ

みんなそれぞれの意志でここにいる。
誰かに強制されたようには見えない
一人ひとりが確かに意志を持って生きている。

「なぁ、久保田」

「どうした田中」

「やっぱり見てて思うんだ。あの店のばあさんも、声を張り上げてる店員も、客と楽しそうに話している
店員も、今日の献立を考えながら店を回ってる女性も、みんな作り物なんかじゃないって。
そこに生きているって」

「・・・俺もそう思う」

「やっぱり・・・間違ってるんじゃないかな・・・
あの計画だってそうだ。」

「あぁ。だから戻ったらちゃんと話そう。きっとあいつらもわかってるはずだ」

「あぁ・・」

_________


冷たい風が吹き、思わず体を丸める。
冬の時期の風は特に寒い。
ことさら、飛行船の甲板では。

「この寒さはこたえるだろう。」

振り向くとアレスが冷たい風に顔をしかめながら歩いてきていた

「中に入って温かいココアでも飲もう」

ドアを開けゼイドを促す
少し小走りで中へと入っていくと温かい空気がゼイドを包み込んだ
そばにある椅子に座るとアレスがココアを手渡してくれた。

「ありがとう」

そういってココアを啜る。
口の中に甘い香りが広がり温かいココアが喉を通るのがわかる

「これからどこへ向かうんですか?」

「今目指しているのはここだ」

そういってアレスは地図を広げちょうど真ん中にある部分を指した

「ルディブリアムですか?」

「そうだ。あそこには大きい時計塔があるのを知っているだろう?」

「はい。もちろん」

ルディブリアムの時計塔と言えばかなり有名だ。
ルディブリアムの街の中心にそびえ立っており
かなり昔からある。このメイプルワールドの時間を定めている。
時計塔の中は入れるようになっている。
そしてトリスタンの亡骸が見つかった場所だ。

「あの時計塔の最深部にはある不思議な場所があるとされている」

「不思議な場所・・・ですか?」

「そうだ。あの時計塔の奥には過去に行くことができると言われる場所がある」

「ほ、本当ですか!?」

思わず身を乗り出す

「あぁ。もし過去に行くことができるなら・・・」

「トリスタンの死んだ理由・・・それにトリスタンを助けられるかも!」

「その通りだ。だが・・」

アレスが真剣な顔になる

「時計塔の中には魔物も多い。最深部となれば強力な魔物もいるかもしれない。」

「覚悟はできています」

まっすぐにアレスの目を見つける

「・・・わかってる。ただ無理は禁物だ。」


ブー ブー


飛行船の中に重みのある音が響く

「そろそろオルビスに到着するみたいだ。」

そういってアレスは席を立った

「ここからルディブリアム行きの船に乗り換える。さぁ行こう」

ゼイドも立ち上がり荷物を持つ
もしかしたらトリスタンを救えるかもしれない。
はやる気持ちを抑え、船を降りた。

スタンプを押す

スタンプ(2

コメント

  • コメント(3

おしゃべり広場の一覧に戻る

変更する

×