メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
戦x隼人x士
ワールド:
なつめ

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創作物語

君の元へ ♯29 日付:2013.12.27 13:50 表示回数:466

ほっとうにダラダラ続けてます。
いつか終わるといいなって思います。いつか、いつかですけど・・・・・・
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「どうしてあなたがこんな所に・・・・・・」
「望月殿、誰なんだ・・・・・・?」
俺はそのユタの問いかけを無視した。いや、困惑という思いが外部からの情報を遮断してしまっていた。

ミハエルといいイカルトといい、なぜ会ったこともないのに知っているのかというと、今回の戦争は始まる前に、指揮をとる人の写真が全国の掲示板に張られた。その中に居たのがシグナス騎士団の騎士団長であるオズ、イリーナ、ミハエル、ホークアイ、イカルトの5人だった。もちろんビクトリアアイランドの代表格も載っていた。そうやって全国で顔を知られるわけだから、当然危険な行為だ。ということは、そんなの害でもないほどの強さを持っているということ。
そんな面子の顔を忘れるなんて事はなかなかできなかった。

「早く、逃げろ!」
イカルトは叫んでいた。何か危険な事でもあるに違いないと思い。俺たちはすぐさま門から走って離れた。
「・・・・・・ありがとうございます。」
イカルトは何も言わず、何か焦っているようだった。
「いいから、早くここから離れてペリオンを隔離するように言え。」
「そ、そんなことできないです!まだ中にはたくさんの兵士が――――――」
手のひらを突き出され、制止されてしまった。ゆっくりと手を下したイカルトは黒い瞳でこちらを直視して静かに言った。

「・・・・・・戦争のためペリオンにきた者全てにエレヴへの帰還スキルを覚えさしてある。だから、心配はするな。」
「まさか、戦う前から負けると・・・・・・?」
「違う!万が一だ、万が一この現在の状況になることを想定してやったことだ!」
声を荒げて否定された。しかし少なからず俺と同じことを思った冒険者は居ただろう。戦う前から逃げ道を渡されるなど言語道断という人が―――――――――。


「・・・・・・それで、なぜここに居る事はいつ話すのだ?」
ユタのこの一言で俺は我に返った。そうだ。もとはと言えばそうなのだ。
その事を聞かれたイカルトもはっと我に返ったように目を見開き、そして俺たちが近づいて行った時――――いやそれ以上に焦りの表情を浮かべた。
そしてまた叫ぶようにいった。


「いいからここからも、俺からも離れろ!!!」
「・・・・・・え?」
俺からも?なぜ?そんな疑問が頭の中に浮かぶ。そんな中イカルトはまた叫ぶ。
「いいから早くしろ!早く!」
「一体なんなんですか!!」
憤怒が沸き起こった。戦場から離れた場所に突っ立って離れろとしか言わない。
まるでそれは何が起こっているのか自分ですらもわからないといったような――――――――。

「わかりました・・・・・・行こう、ユタ」
「だが、まだわけが・・・・・・」
「いや、ここは引こう。早く逃げよう!」
ユタを半ばひきつれて俺は元来た場所へと走った。イカルトの言葉を信じて、後ろを向かずに走り去ろう。そう決めた

その刹那――――――


「うぉ!・・・・・・なん。なんだあれは」
「・・・・・・稲妻か・・・・・・?」



数秒にわたって、空気を引き裂きながら落下してくる紫の稲妻のようなものがイカルトのいた場所に落ちて行っていた。その本数は幾多にも渡り、延々とした轟音と地響きが続いた。
逃げろ。とはこのことだったのか。そう思ったが、違った。雷光が消えて、砂煙があたりへ散った後、そこには誰も居なく、ましてや地面が黒こげた跡など一切残っていなかったからだ。

そしてさらに言うとすれば――――――

「まだ意識があったようだ。制御するのは大変でね。」
いつの間にか後ろに現れ、そして不敵に笑う口元。
その俊敏さにも驚いたが、何より目の中の色に驚いた。

赤、だった。

先ほどまでの目の中で渦が巻いているような真黒な目ではなく、血の色をしたような真赤だった。


そして俺は初めて会った時のように言葉をこぼらした。

「イカルト分隊長、どうして・・・・・・」

だか、先ほどとは答えが全く違った。


「俺はイカルトだがイカルトではない。・・・・・・その意味がわかるか?」


不敵に笑う口元と双眸。そしてその目の中の色に対して俺は―――――――


「・・・・・・誰だ、あんたは」
そう言って武器をとった。


俺は、俺の脳内では先ほどと違い――――警報音が鳴り響いて危険をしらせていた。





だが、イカルトはただ不敵に笑うだけだった――――――――。

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