メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
戦x隼人x士
ワールド:
なつめ

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創作物語

君の元へ ♯30.5 日付:2013.12.31 11:02 表示回数:377

「あー面倒なことになっちまったぜ、全く」
そう言ってフードを取り、ボリボリと頭を掻く。
そうしてその男は「つい俺のお人よしスキルが発動しちまったぜ・・・・・・」とぼそりと呟いた。

「おいくれな・・・・・・ってお前!?」
「ん、どうしたドラ?・・・・・・なんでそんな目で見るんだよ」
ふり向くと同じく黒いフードを被ったドラと言う男の子がいた。ついでに言うと驚いた時の典型的な格好(口を大きく開け目を見張り、そして半身になって前に出た腕を曲げて顔の前に出す)

その少年は言葉をそのあいたままの口で紡いだ。

「いあだって・・・・・・・く、紅がそんな3人も殺めるなんて・・・・・・」
その言葉に紅と呼ばれた男は疑問に思う。3人?俺は一人気絶させた事しかしてないけど。

とりあえず前を向く。



目の前に倒れた黒い男一名。少し先に倒れた武装戦士2名―――――――ドラの野郎勘違いしてるぜ。
だから紅は弁護しようと再び後ろを向くと―――――――――――

「・・・・・・なんで表情が変わってんだよ」
「紅ってそういう人だったんだ、ふーん・・・・・・」
「だから見ただけで判断するのやめてもらえる!?」
「いや、うん、ちゃんと分かってるから大丈夫だよ」
「それはいい方悪い方どっちの分かってるなの!?」

今度は冷ややかな目で見てきていたドラに突っ込みすぎて疲れたのか、紅は肩で息をしていた。
それから少しした頃、ようやくドラが妥協してくれたので本題を切りだす。
「はぁ、まったく・・・・・・とりあえず今回の目標はこの二人だ」
「え、その目の前に倒れてる人はいいのか?」
ドラがそう思うのは必然だ。なんせ紅が実際に刺した人は放っておいて武装戦士2人組だけを捕獲すると言ったのだから。

「・・・・・・こいつは対象じゃない。現にあの2人を殺そうとしていた。連れていくにしても危険すぎる。」
その声は少しトーンの下がっていた。


・・・・・・どんだけだよ。


「と、とりあえず手短に済ませようよ」
「おう・・・・・・そうだな・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・これはやばいな」
また始ってしまった。ドラはため息をついて面倒な事が起こったなと思った。
また、というのは昔もあったということで、それは確か数年前の――――――

「おい、いくぞ・・・・・・」
「あ・・・・・・お、おう!」
いつの間にか一人背負っていた紅がそう呼びかけてきた。
ドラはあわてて返事をして長い刀を持った方をおんぶしようと起き上がらせた。しかしそこでぴたりと動きを止めた。

あれ、この顔どこかでみたことがある。

どこだったか忘れたが確かに見たことがある気がした。秘桜蔭に入ってから見たのか、はたまた昔の故郷で―――――――――

胸に鋭い痛みが生じ うっ と声が漏れて顔が歪んだ。まだ癒えてないんだなと苦笑いしながらも、先ほど考えていた事をきれいさっぱり忘れることにした。




そうしてやはりそれが気になって仕様がないドラとずっとぶつぶつと呟いている紅は2人の戦士を背中で運びながら廃墟と化したビルのある方向へあるいて行った――――――。

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