「今からお前らに武器を配布するが、その武器は殺傷能力のないものだ。そのかわり身体への打撃時に蛍光塗料が噴出される仕様になっている」
「蛍光塗料が付いた人は潔く申告するように、もし蛍光塗料が付いた人が不意打ちした場合、不意打ちした人は普段の十倍の基礎訓練をしてもらいます」
「まぁ、そんなことはないだろうけどな」
二人は、猛者たちを一人一人回り武器を配布していく。
「それじゃあ、レオの隊は里の防衛を僕の隊は里へ進攻する状態で模擬戦を行うよ。明日はレオの隊が進攻、僕の隊が防衛っていう感じでローテーションをしていくからね」
ハヤトはそういうと、馬に跨り小隊を引き連れ里の外側へと出ていく。
「一応言うが、ハヤトは攻め手数多の策士だ。そこだけ気を付けろ」
「とりあえず言っとくね、レオは防衛に関しては殆ど能力がないといってもいいけど、正面で戦うとなれば話は別だよ……攻勢面では凄く統制のとれた戦闘をしてくるからね」
二人の思いが交錯し、今まさに模擬戦が始まろうとしていた。
切り立った崖と里の中を強風が吹きぬける。その風が口火となり、ハヤトの小隊は里へ突撃を開始する。
「来たぜっ、まずは部隊を左右に展開、それから中央には槍を持った兵を配置しろ、急げっ」
レオはハヤトの攻め手を読み部隊を拡散し防衛ラインを引く。
「さすがにレオは一筋縄じゃいかないみたいだね……突撃した部隊を撤退させて、その撤退している部隊の中を僕と騎士団のメンバーが攻め込むからその隙に、レオの部隊の後ろを取って」
ハヤトの戦略も鮮やかなもので、レオの防衛ラインの展開と同時に部隊を退かせ、防御の手薄な後ろを取る戦法に出る。
「ハヤトの奴、兵を退かせたって事は自身が強襲して別働隊で奇襲してくるつもりだな? 防御左右の防衛ラインの部隊を後方援護に、中央の槍兵はハヤトの強襲に備えて部隊を展開しろっ、俺も中央の防衛ラインに入ってハヤトを止める」
レオはハヤトが兵を退いたのを奇襲と踏み即座に展開していた部隊に指示を出す。それと同時に自身は中央に走りこみ、ハヤトの進軍に備える。
「来たぞっ」
レオの声に反応したのかと思うようなタイミングで「ヒヒィィィン」という馬の嘶きと共に、地を蹴りながら進んでくる部隊が現れる。
「予想通りだ、中央の部隊はそのまま進軍、残りの部隊は後ろからの奇襲に備えろ」
適格に指示を出すレオを見て、ハヤトは「いつの間にレオが防衛に詳しくなったのか知りたい所だけど……」と言い進軍の速度を速める。
作者スペース
今回から模擬戦闘回、しばらくシホちゃん出番なしですww
コメント返信ー(尺大丈夫かなこれ)
振動タクト様
面白いなら面白い、面白くないなら面白くないでいいじゃないですか?
さとうえいき様
安定感なんて無いに等しいです、何分かなり思いつくがままに書いてますので
一応レオは鍛冶、家事ともにできる万能人間です弄られキャラですけどね
KエルッK様
一応、軽装備の鎧来ている設定なので胴体にはダメージ無いですが、青あざは残りますねww
謎の組長X様
強くします、とりあえずある程度は
しばらくシホちゃん出番なしですねww
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