メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
白狼黎臥
ワールド:
もみじ

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創作物語

戦塵の先に#25 日付:2014.02.13 17:52 表示回数:286

「さて、本題に入るけどシエさんには僕とレオの二人を同時に相手をしてもらいたいんだ」
「ええ、いいです……って、ええええええ」
 ハヤトが切り出した突然の提案にシエは納得しかけて、オーバーリアクションとも言えるような驚きの声を上げる。
「何を驚いてるんだシエ、武器が長物だからな、単純には俺とハヤトが対長物戦闘用の訓練がしたいってのもあるんだが」
 レオは驚いたシエをじっと見つめながら、そう言い放つ。
「うぅぅ……レオとハヤトの頼みだから同時に相手はするけど……私一人で騎士団ナンバーワンとナンバーツー相手にできるとは思わないんですけど……」
 シエは指先をツンツンしながら少し横睨みでハヤトを見る。
「大丈夫だよ、手加減はするから……とはいっても青あざ辺りは覚悟しといてね」
 先ほどまでレオと手合わせをしていたハヤトは訓練用の模造武器に持ち替えるとシエに向かって全力で駆け出し鞘から武器を抜くと横薙ぎに振り払う。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ団長っ。幾ら模造武器でも私一人だけだと相手には不足過ぎますよねぇっ」
「下手に会話して隙を見せるなよなっ」
 シエは背中に背負った鋼鉄製の棍でハヤトの横なぎを受け止めつつ
悪態を吐く。しかし、二人同時と言うこともあってか少し言葉を掛けた隙をついてレオが背後から切りかかる。
 「もう、二人とも本気で来るなら仕方ないですね私が青あざ覚悟なら骨折覚悟はしといてくださいね……」
 シエはそういうと自分の脚を軸にして一回転しながらハヤトの武器をいなすと、棍のリーチを最大限に生かした一撃を二人に仕掛ける。
「流石に身体能力に差が出るかっ……仕方ねぇっ」
 レオは双剣で迫りくる棍を叩きつけ地面へ向かい軌道を変更させる。それは武器を弾かれ一瞬体勢の崩れたハヤトへ攻撃が届かないようにするため、そして標的を失わせた事により少しでもシエに隙を作るためだった。
「流石はレオだねっ」
 ハヤトは崩れた体勢を立て直すと、レオの作った隙を見逃さずにシエに切りかかる。
「甘いですよっ」
 シエは地面にめり込んでいる棍を足で弾きハヤトの攻撃を受け止め、更に両手で持ち直し追撃に備える。
「一筋縄じゃ流石に無理か……」
 弾かれた反動を利用し後ろへ跳躍したハヤトはため息を吐きながらも少し楽しそうな笑みを浮かべながら武器を構え直す。
「それじゃあ、僕も手抜き過ぎは危ないってわかったから少しだけ本気出しちゃおうかな……騎士団長ハヤト=シール、またの名を魔剣士ハヤトの本気をねっ」
 そういうとハヤトは口の中で何やら呪文を唱え始める。詠唱が完了していくにつれ、ハヤトの武器を青い気が包み込み始める。
「させないっ」
 詠唱を止めるべくシエは人狼の脚力を以ってハヤトへ一気に詰め寄り棍を振るう。しかし、普段のトレーニングにより一層鍛えられたレオが難なくそれを受け止める。

作者コメント
シエさんレオとコンビ組ませたら弄られキャラ的な意味でいい味出しそう

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