メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
リナシルト
ワールド:
さくら

冒険手帳を見る

創作物語

英雄の日常。(幻影さんと発光さんのお話。5) 日付:2014.08.16 19:17 表示回数:447

5話です!
ここから高速連続展開注意(汗

いつも通りキャラ崩壊で残念な文章となっておりますが・・・それでも大丈夫な方はどうぞ↓
***************************************************************


青年はどうやら俺が思い出せないのが分かったのか、酷くガッカリした様子だった。
取り敢えずフォローしなくてはと思ったが、自分の先程の言動の後では時既に遅し。
だが、このままだと俺はデリカシーのない人間というレッテルを貼られてしまう。
そんなの、自分のプライドが許さない。

(どうする、俺・・・。)
脳をフル回転させ解決策を探し、そうして暫く気付いた。

(そうだ、アイツがいたじゃないか!)

アイツ、そう、あの生真面目厨二野郎だ。
アイツなら、その黒髪の男のことを何か知っているに違いない。
それにもし仮に知らなかったとしても、今の立場上、俺よりはマシなフォローができるはずだ。
力は俺の方が確実に強い!!けど、知識では・・・少しだけ、ホントにちょっっっとだけ、ルミナスの方が上だ。悔しいけど。


(兎に角、そうと決まれば・・・。)
俺は前方にいるソイツを見やった。

今までボーッとしていたようだ。奴は俺の視線に気付くとハッとして、いつもの険しい顔に戻り睨んできた。
コイツに助けを求めるなんて本当は死んでもしたくなかったが、ある意味で緊急事態な今のこの状況は別。

必死に目で訴え続けていると、俺に敵意はないことに気付いたらしい。ルミナスは睨むのをやめた。
しかし首を傾げているところを見ると、じゃあどういう意味なのかと探っているようだ。


(物分かりの悪いヤツめ・・・。)
コイツ、知識は豊富だが、全然人間とは思えないような奴だ。
感情が無さすぎる。まるで機械みたいだ。それに加えて無口だし。
単にコミュ障なだけなのか、はたまた本当に機械だとか・・・?


(・・・いけない、今はそんなこと考えている場合じゃないな。)
頭を左右に振り、再び目を紅と碧に合わせ、全神経を己の目一点に集中させる。



待つこと、3分。

魔法使いはぽんっと手を叩き、分かった!とでも言っていそうな顔をした。
やっと理解してくれたようだ。

そしてソイツは、いつの間にかしゃがんで近づき難いオーラを放っている青年のそばに寄り、その肩にそっと手を置いた。


「なあ・・・。」

声をかけるルミナスの、その労るような目。
俺は、これで難は逃れたと確信した。確信していた。
なのに・・・それなのに、アイツときたら・・・。


しーんと周りが静まった後、ルミナスの口から出た音は。






「お前は、一体誰なんだ?」








・・・ガッシャーン!と、俺の中で何かが崩れる音が聞こえた・・・ような気がした。
コイツに、少しでも期待した俺が馬鹿だった。
もういっそこの魔法使い、天然記念物に登録してやろうか。


「あー!もういい!どけ!!」
「痛っ!?」

頼りにならないKYを突き飛ばし、せめてその男に先程のことを謝ろうと口を開いた。

「あの、さっきは・・・。」




「もういい。」

青年だった。

「もういいよ。もう。慣れてるから。」
彼は困ったように笑っていた。

next…

スタンプを押す

スタンプ(0

コメント

  • コメント(1

おしゃべり広場の一覧に戻る

変更する

×