-――――――――――――とある浮遊島 宰相室
「エリニア急襲!?」その一方が伝えられたのは戦闘開始から間もない時だった。
従 者「ナインハート様ッ!大変です!」
ナイハ「どうしたんですか、いきなり。」
従 者「それが・・・エリニア周辺のモンスターが一斉に街への移動を開始しました!その数、およそ1500!」
ナイハ「せ、1500体も!?・・・エリニアが危ない...」
従 者「どうなさいますか?」
ナイハ「よし、直接攻撃部隊を2個師団、砲撃部隊を1個師団、魔法攻撃部隊を5個師団派遣しなさい!私も指揮に向かいます!」
従 者「はっ!」
ナイハ(1500体も・・・?一体何が・・・)
ナイハ(まさか・・・)
――――――――――――――謁見広場
マジカ・・・ エリニアガ・・・ ヤバイヤバイ・・・
ナイハ「皆さん落ち着きなさい。」
ガヤガヤ・・・ガヤ・・・シーン
ナイハ「既に知っているものもいると思うが、エリニアがモンスターに襲撃されかけている。我々は、これを何とでも阻止しなければならない。」
ナイハ「直接攻撃部隊は森の左側・・・・・・・・・に、それぞれついて下さい。」
ナイハ「この戦いは、モンスターから人々を守ることを目的としています。何が何でも、エリニアの街に傷ひとつ付けないようにして下さい。いいですね。」
『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『オーッ!』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』
「出航せよ」!!!
―――――――そして、掛け声とともに彼らを乗せた船は飛び立つ。向かう先はエリニア近郊。
誇り高き『シグナス騎士団』を乗せた船はゆっくりと、浮遊島エレブを離れていった。
―――――――――――――――――エリニア近郊の森
メルセ「くっ・・・」
ルミナ(2人ともレベルが大分落ちてる・・・このままだと・・・全滅?)
全 員(・・・・・・・・)
そんなことを感じながらも諦めずに戦い続ける3人に容赦なく攻撃が浴びせられる。
テーナ(やばい・・・もうHPが・・・)
メルセ(・・・)
全 員(もうだめぽ)
もはや3人が諦めかけたこの時、
ゴオオオオオオオオオオオオオオ・・・
ルミナ「この音は・・・?」
―――――――――上空
ゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォ・・・
轟音とともに姿を現したのは、
ナイハ「見つけましたよ・・・モンスター共。」
メガネを光らす銀髪の宰相が指揮する巨大飛行船。
太陽の光を受けて光る船体に輝く『Queen Signas』の文字。
クイーンシグナス号。エレブでメイプルワールドを見守るシグナス騎士団は、様々な場所への遠征用に多数の飛行船を持っている。今回エリニアに配置されたのは、
旗艦 クイーンシグナス・第一師団(指揮・砲撃)
セカンドマジカル・第二師団(魔法)/ビクトリックアイギス・第三師団(魔法)/オリシアガータ・第四師団(直接)/ミナリード・第五師団(魔法)/アリアーヌ・第六師団(直接)/ロージュパーター・第七師団(魔法)
の七隻。その中でもクイーンシグナス号は最強と謳われ、どこぞのバルログ軍団を軽々と一掃した、という話が伝わっている。
ナイハ「よし、第二・第四・第五師団は上陸を開始!第三・第六・第七師団は上陸準備をして下さい!」
騎士達「オーッ!」ドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・
ナイハ「では我々は先に砲撃を・・・あれ?あそこに居る人影は・・・どうやら先に戦っていた人みたいですね・・・よく見ればすごく傷ついているようです・・・第四師団の29大隊は救出に向かってください。」
???「了解。」
―――――――――地上
ルミナ「巨大船・・・一体何が・・・?」
テーナ「とりあえず、今は敵を倒すことだけを考えましょう!」
メルセ「ええ、そうね。」
再び戦い始める3人だが、徐々に押されていく。
ルミナ(流石にもう)
ルミナ(駄目かもしれない)
その瞬間―――――――
ブンッ
???「おい、お前らはそんな所で諦めるのか?そんなんだったら英雄の名が泣くぞ。」
ルミナ「・・・!」
メルセ「その声は・・・!」
???「久しぶりだな、ルミナス、メルセデス。シグナス騎士団第四師団第29大隊長、アランだ。」
次回予告
アランと再会した2人とテーナは、シグナス騎士団エリニア遠征隊と合流する。
こうして、どう見てもチートな軍勢による大規模掃討作戦の火蓋が切られた。
次回 とあるメイプルの冒険者 第二章第八話 『エリニア急襲・後編』
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