メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
リナシルト
ワールド:
さくら

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創作物語

英雄の日常。(幻影さんと発光さんのお話。最終話) 日付:2015.03.23 00:03 表示回数:407

今回で最後です。
幼稚な内容ですが、読んでいただけるとうれしいです!
******************************

「・・・・・・ん、」
ふわふわとした、まるで雲の上にいるようなその感覚に目を覚ました。

(俺・・・死んだのか・・・?)
しかし、その可能性はなくなったようだ。

「あ、起きた!フリードー!ファントム起きたよー!」
「・・・メルセデス?ここは・・・。」

どうやら俺は寝室のベットで寝ていたらしい。
だが、状況が未だに把握できない。
何が起こったのかと困惑していると、呼ばれたフリードが駆け足でやってきた。

「大丈夫か!?君、あの時気絶してたからみんなでここまで運んできたんだよ。」
「・・・ああ、そうか。俺、あの時・・・ん?」
確か俺は・・・あの時・・・・・・っ!

「あああああ!!」
「ちょっ!ビックリした・・・。どうしたんだ?」
「そうだ!あの時!!ほ、ホーンテイルが・・・ホーンテイルが喋ったんだよ!!人間の言葉を!!」

あんなヤツ、初めてみた。人間の言葉を話すなんて・・・。
もしかしたら突然変異で生まれたのかもしれない・・・!だとしたら、早くしないとホーンテイルにどんどん知力が!
そんなことになったら・・・手に負えなくなる!!

俺が色々と思案していると、フリードは言いずらそうに、耳を疑うような衝撃の事実を口にした。

「あ、あー・・・。じ、実はな・・・あのホーンテイル、」


「"俺"、なんだ。」


・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・は。

「いや、何言って、」
「嘘じゃないんだ、これは。本当の話。」
そう言うソイツは、俺を脱力させるような真実を語りだした。

俺たちを先に城にテレポートさせた後、フリードたちも後から同じくその場所に行った。

アランに城周辺と一階を頼んで、フリードとメルセデスが3階に行ったとき、あまりの敵の多さに驚いたそうだ。
倒しても倒しても湧いてきてしまいきりがなく、いい加減面倒臭くなったフリードが

「ここのモンスター、全部一気に倒せたらなぁ・・・。」
と何気なく呟いたら、

「では、私の全ての力を一時的に貸そう。」
とフリエンが言った直後、体に異変を感じたらしく、そして・・・


「巨大なドラゴンになっちゃってたってわけ。
「・・・。」
「いやあ、確かに周りの敵は一気に倒せたから良かったけど、なかなか元に戻れなくてさー。あのままで来ちゃった。」
「・・・じ、じゃあ、俺がホーンテイルだと思っていたのは・・・。」
「そう、俺。」

「・・・・・・はあ・・・。」
本当のことを知ったら、なんだが急にどっと疲れが出てきた。
どうりであのホーンテイル(inフリード)、やけに大人しいと思ったが・・・。
俺の苦労は何だったんだ。


「ぁ、そうそう。」
フリードが、今思い出したというような感じで言った。

「ファントムが気絶した後、丁度"本物の"ホーンテイルが出現したから、ルミナスが倒しといてくれたよ。そこは安心して。」
「・・・何?」

アイツが・・・。
ちっ、いいとこ取りかよ。
なんか腹立つ・・・最低だ。

・・・・・・ああ、そうだ。
「今、ソイツは何処にいるんだ?」
「ん、ルミナス?・・・多分屋上だと思うけど。」
「そうか。分かった。」
場所を確認すると、俺は体を起こし、ベットから降りた。

「お、おい。大丈夫なのか?あんな高いところから落ちたんだから、まだ休んでた方が・・・。」
心配するフリード。

「平気だ。」

「・・・ちょっと行ってくる。」そう告げて、俺は寝室を後にした。


フリードは心配してくれていたが、本当に体のどこにも痛みなんて感じないのだ。

―――あの時、ルミナスは俺にバリアをかけた。
それが幸いして、あのまま落下したときは気絶だけで済んだのだろう。
かすり傷一つもなかった。

「アイツには、ちょっとした借りができちまったな。」

あんな奴に借りができたなんて思うと吐き気がするが、過ぎたことは仕方がない。
それに正直なところ、少しだけだが感謝している。
もしかしたら、本当に死んでいたかも知れないしな。

でも、会っても礼は絶対に言ってやらない。
(まあ仮にもし言ったとしても、きっとあの堅物はやってないって言い張るだろう。)

アイツは本来俺が決めるはずだったフィナーレを奪ったのだ。
そのせいで俺は今回の任務を達成できなかった。
今までの任務は、全て完璧にこなしてきたのに。台無しだ。

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