メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
マクスフォル
ワールド:
くるみ

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創作物語

メイプルストーリー 戦国外伝 四 日付:2016.03.17 19:40 表示回数:474

強制的とも言える肉体労働から2週間が経ち、ソウスケの体力に変化があった。最初は働いた後には直ぐ泥のように寝てしまったのに、今では自主練習をする程の元気が残るようにまで体力が戻った。夕方、しばらく掴めなかった長槍を手にし、2週間振りの素振りをする。

ソウスケ「ふぅ、初めてコイツを使ったあの時の感覚と同じだ。」

連続の突き、振り回し、蹴りを含めた連携。様々な槍術(スキル)を繰り出し、感覚を確かめる。しかし…。

ソウスケ(うっ、ダルくて思うように振れない…。)

元気は残っているとはいえ、働いた後。明日もまた肉体労働が待っている為、夕方以外素振りをする余裕がないのが現状である。

ソウスケ「いつになったらこんな重労働から抜け出せれるんだか…。」

とにかく我慢に限るぞ、ソウスケ…。
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翌朝。いつもの様に雪掻きや氷削り等をする為に支度をし、宿から外出するといつもの空気とは違うのを感じた。ペンギン族達が何か騒がしい。

ソウスケ「何だ?」

駆け寄ってみると一部のペンギン族が気付いて…。

ペンギン族a「おぉソウスケ、大変だー!」

ソウスケ「何があったんです?」

ペンギン族a「リエナの氷河が急に溶け出して海面がかなり上昇したんだ!このままだとこの島まで沈んでしまうってよ!」

ソウスケ「リエナ?」

ペンギン族a「あ、そうか、ソウスケは知らないんだっけ。えーっと…ここから少し離れた所にリエナって海峡があってね。そこの群島に先住民族達が住んでいるんだけど、そこの氷河が相当な早さで溶け出して住む場所を無くしては溶けた水で海面がどんどん高くなる一方なんだ。下手すればリエナだけでなくこの島まで沈むにも時間の問題になってるんだよ!」

ソウスケ「つまり…温暖化によって氷河が急に溶け出してる、と?」

ペンギン族a「いや、そこまでは分からんが、リエナで観測本部を設けて原因を探っているみたいなんだ。そこに行けば詳しく分かるかもしれないし、そこから人手が欲しいって連絡が来てるんだよ。それで今派遣集めをしてるんだ。お前も行くか?」

ソウスケ「うーん、行きたくてもまだ雪掻きと氷削りが…。」

マッハ「行ってこいよ。」

ソウスケ「マッハ!?」

マッハ「今回の問題ばかりは黙ってられない。あの鉾はまだ掘り起こせてないからな、島が沈むとなったら俺まで沈んじまうから冗談じゃない。」

あの鉾とは、リエン村に大きくそびえ立つ巨大な鉾の事。氷漬け状態の為、それをペンギン族が削る作業をしているが、まだ鉾先が出た程度しか進んでいない。

ソウスケ「マッハがそう言うなら、行こう。」

ペンギン族a「よっしゃ、おーいプロ!コイツにも乗せてくれ!」

プロ「あー悪い、今満員なんだわ。次の便まで待ってくれ。」

ペンギン族a「げぇ、マジかよ…。」

プロ「そう言えばリエナの往き来用に使う船があったな。あれ使ったらどうだ。」

ソウスケ「良いんですか?」

プロ「誰かが使うって決めた訳じゃないからな。」

ソウスケ(そんな大雑把で大丈夫か…?)

ペンギン族a「よし、船の操作なら任せてくれ。乗り込むぞ!」

ソウスケ「ちょっと待ってくれ、持っていきたい物がある。」

ペンギン族a「おう、こっちもちょっと準備するから待つぞ。」

そう言って宿に戻れば、部屋に置いていた一本の長槍を手にする。

ソウスケ(嫌な予感がする。雪や氷が急に溶け出したのが本当なら、とても自然的じゃない。)

長年農業で天候や現象等を読み取ってきた農夫の勘がそう唸る。

ソウスケ「行こう…!」

すぐ船に乗り込み、リエナ海峡へと出航。

ペンギン族a「よぉし、泥舟に乗ったつもりで行こうぜ~!」

ソウスケ「それを言うなら大船だろうが!冗談抜きで溺れたくないよ!!(汗)」

海に縁がなかったソウスケにとって新鮮ではあるが、泳ぐ術を持ってないので金槌でもある。しかし、ソウスケの勘が示すリエナに潜む脅威、果たしてそれは一体…?

続く。

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