ペンギン族a「しっかし、氷河が急に溶けるなんて誰も思えないだろうなぁ。あそこもかなり寒いのに。」
ソウスケ「とても自然で起きる事じゃないからな、気が気でならない。」
ペンギン族a「だからその槍を持ってきたのか?」
ソウスケ「あぁ。」
船に乗ってリエナ海峡に向かうソウスケ。異常現象の原因を探る手伝いをする為、その群島へ航行中。
ペンギン族a「まぁ余計な心配でいて欲しいね。何かがあったらあったで面倒だし。」
ソウスケ「そうであって欲しいけど、そう言う時に限って何かが起きるんだよな。」
俗に言うフラグである。
ペンギン族a「ハハハ、まずここの海は穏やかだから安s…。」
ソウスケ「どうした?腹でも痛k…。」
急にペンギン族aが途切れるように黙ったので駆け寄ろうとしたら、黙った原因が目の前にあった。何故なら…。
ソウスケ「ここの海は穏やかじゃなかったのかぁー!?(汗)」
ペンギン族a「つ、津波なんて生まれて初めてなんだけどぉー!?(汗)」
とてつもなく大きな津波が船の後方から襲いかかってきたのだ。急いでマストの帆を畳み、オールを持ち出しては左右に別れて漕ぎまくる。
ペンギン族a「急げ急げ!あんなデカいのに飲まれたら終わりだぞ!!特にお前は!!(汗)」
ソウスケ「全くだ!こんな所でくたばってたまるかぁ!!(汗)」
津波から飲み込まれる前に火事場の馬鹿力でひたすらオールを漕ぎまくる。
ソウスケ「ま、前に氷がぁ!!」
ペンギン族a「ソウスケ漕ぐなぁ!振り切れぇ!!」
ペンギン族aだけ漕いで浮いた氷河を避けては…。
ペンギン族a「今度は材木か!?」
ソウスケ「ぬぅおぉー!!」
次はソウスケだけ漕いで船の廃材も避け、絶妙な息合わせで津波から逃げていく。
ソウスケ「津波はどうなってる!?」
ペンギン族a「まだだ、まだ来るぞぉ!!」
ソウスケ「勘弁してぇー!!(泣)」
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ソウスケ「ゼェ…ゼェ…逃げ、切れた…。」
ペンギン族a「ハァ…ハァ…もう、漕げねぇ…。」
ようやく波が抑まり、逃げきったその場で倒れ込む一人と一羽。
ソウスケ「今どこにいるか分かる?」
ペンギン族a「えーっと散々逃げて過ぎちゃったから…少なくともリエナから北東の外れにいるぞ。」
ソウスケ「げぇ、折り返さなきゃ行けないじゃねぇか。マジで泥舟に乗ってる気分だよ。」
ペンギン族a「まぁまぁ、酷ぇ目にあったけどさ、周りを見ろよ。」
辺りを見渡すと津波に打ち上げられた多数の魚が船に散らばっている。しかも…。
ソウスケ「こいつら…どれも死んでるぞ。」
ペンギン族a「うーん、どれもショック死っぽいな。せっかくだし、近くの島に着いたら食うか。」
ソウスケ「本部とかリエンとかが心配しないか?」
ペンギン族a「大丈夫大丈夫、帰ってこれたら全て良し!ってな。」
ソウスケ(今に始まった事じゃないけど、大雑把だなペンギン族…。)
ソウスケ「…まぁいいか。朝飯食ってきたはずなのにもう腹ペコだし、早く着いて焼こう。」
オールを片付け、帆を上げてはリエナ群島の北東方面に向かう。と、そこから離れた場所には一人の女性が…。
???「ふぅ…○○○の突風で向こうへ飛ばそうとしたら、まさか津波ができちゃうなんてね。下に向きすぎかしら?まぁ~逃げ切れたみたいだから、どちらにしろ結果オーライね。さぁ、バレないうちに戻ろうかしら。」
ボフン!!と周辺にガスを出してはその場から消える。津波を起こした張本人、彼女は一体…?
続く。
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