最近メイプルがつまらないので
メイプルに関するアカデミックな記事を投稿します
ルダスレークという地名をご存じでしょうか
ルディブリアムや地球防衛本部や下町がある一帯をルダスレークといいます
しかしどうしてニハル砂漠、とかミナル森、
アクアロードみたいなわかりやすい地名でなく
ルダスレークというよくわからない地名なのでしょうか
自分も知らなくていい機会だったので調べてみました
ルダスレークは"Ludus Lake(マップに記載)"と表されています
このLudusというのはラテン語みたいです ラテン語で"遊び"を表します
このLudusの分詞形がLudensで、オランダの歴史家ホイジンガが提唱した
人類の定義、"遊び人(Homo Ludens)"なんかが有名です
つまり"遊びの湖"という意味で"Ludus Lake"ということです
ルディブリアムや地球防衛本部なんて本当に子どもが考えたような遊びの世界です
おもちゃが出てきたり、地球を救おう、なんて世界観、
まさしくメイプルストーリーに通じるものがあります
(それとは対称に、ルディブリアム深部の凍った時間、なくした時間、歪んだ時間
というのは、以前どこかで記事にしましたが大人になりきれなかった子どもの深層的な心理に迫るような感を覚えさせます。いろいろ製作者の意図が感じられて考えてみるとおもしろいです)
ところで自分はルディブリアムという地名の意味についても気になりました
ルディがLudusつながりで遊びの意味があるということは分かりましたが
もうすこし詳しく調べてみることにしました
意外と簡単に見つかりましたがすごいですね、こちらは外国のウィキペディアの方に既に載っていました以下文章を引用します
Ludibrium is a word derived from Latin ludus (plural ludi), meaning a plaything or a trivial game. In Latin ludibrium denotes an object of fun, and at the same time, of scorn and derision, and it also denotes a capricious game itself
(拙訳:ルディブリアムはラテン語のLudus(複数形:Ludi)から定義される言葉であり、おもちゃや、取るにたらない遊びのことを指す。ラテン語においてルディブリアムは楽しいもの、同時に、嘲りや軽蔑を込めたものであり、また気まぐれな遊びそれ自体を意味する)
どうやら製作者が考えた言葉というより、元からあった表現を拝借した地名のようです。"嘲り"や"茶番"の意があるというのも、メイプルストーリーと比較してみると"歪んだ時間"との対比から皮肉が窺えて面白いかもしれません。さらに調べていくとヨハン・ヴァレンティン・アンドレーエという人物にあたります。Ludibriumという言葉は彼が頻繁に用いたようです。彼は薔薇十字団のことを、 "the ludibrium of the fictitious Rosicrucian Fraternity(ありもしない薔薇十字団の兄弟たちの茶番)"と記述していました。
薔薇十字団というのはクリスティアン・ローゼンクロイツを開祖とする中世の秘密結社です。彼自身伝説上の人物で、存在したかどうかわかりません。「錬金術や魔術などの古代の英知を駆使して、人知れず世の人々を救う」とされた薔薇十字団でオカルト的な要素があり、それがメイプル製作陣の目に留まったものと考えられます。疲れたのでこのくらいにしておきましょう。
いかがでしたか 自分はとても興味深く感じました
こうやって「なんでだろう」を突き詰めていくのはとても楽しいです
これが学問の本質です。勉強というのは本来楽しいものです
昔の奇妙な寓話や出来事、学問などの言葉が
ゲームに取り入れられることはよくあることです
一見してつまらないゲームでも、もしかしたらその意味を探ると
さらにおもしろくなるかもしれません
うんこ
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