メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
カオスマンD
ワールド:
ゆかり

冒険手帳を見る

創作物語

刀と扇物語弐 参拾弐 「リュウSIDE③」 日付:2018.01.12 22:25 表示回数:495

「人魚狩り?」
「・・・ああ」

暫くして、キジャがリュウとカンナの前に戻ってきた。

「・・・一人残して拷問して聞き出したが、ここら一帯では人魚が現れるらしい。連中はその人魚を狩るついでに俺達も襲おうとしていたそうだ」
「で、その拷問した生き残りはどうした?」
「・・・(土に)還った」

それはもう植物の美味しい栄養源となりました。

「しかし、どうも俺達は面倒なところに流れ着いたみたいだな。これからどうする?」
「・・・兎に角、スイコが帰るのを待つしかない」
「・・・還ればもっと良いがな」

うんうん、とカンナとキジャが深く頷く。そこへ、

「・・・あー、ダルッ」

衣服を乾かし終えたヤヨイが出てきた。しかし身体はまだふらついている。

「ヤヨイ、大丈夫なのか?」
「なんとかね。いつまでも寝たきりなんて出来ないし」

ヤヨイはリュウの肩を借りて隣に凭れ掛かる。
続いてカザミ、ミヤビ、サクノもやって来た。

「姫、もうよろしいんですか?」
「うん。私は平気。ただミライが・・・」

ミライはまだショックから立ち直れず、小屋の隅で小さくなっている。ミウは付き添いとして残っている。

「まったくアイツは、何やってんだか」
「ほっとけ。使い物にならないなら捨てれば良い」
「カンナ、あなたいつになく酷い事言うわね・・・」

間なの冷たい態度にヤヨイはげんなりとした。


とりあえず、じっとしていても意味が無いので、リュウ達は周辺の捜索を開始した。のだが、

「はぁ、潮風が気持ちいいわぁ」

海の景色を楽しんでいるサクノを見ていると、どうも緊張感が薄れて和んでしまう。
岩場辺りを楽しそうに歩くサクノと、後ろにリュウ達が付いて来る。

「おいサクノ、景色を楽しむのは良いが、間違っても海に落ちるなよ」
「分かってるわよカンナ。私だってもう子供じゃないんだか・・・」

ツルッ

「ら?」

何かが的中したのか、サクノが足を滑らせて、海に真っ逆さま・・・

シュッ!

かと思ったら、素早い動きで黒い影がサクノを引っ張り、優しく押して海に落ちないようにした。
しかし、その反動によって、黒い影は海へと真っ逆さま。

――そう。ヤヨイが。

ドッポォンッ!

「何やっとんじゃお前はぁ!?」

急いでリュウが、泳げずただ沈んでいくヤヨイを救助した。

スタンプを押す

スタンプ(0

コメント

  • コメント(0

おしゃべり広場の一覧に戻る

変更する

×