メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
使用済みみ
ワールド:
かえで

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創作物語

脳が破壊された広場に創作物語が! 第4話 大きなくにの木の下 日付:2020.07.14 21:39 表示回数:371

前回までのあらすじ
 あやしい女、ルシードに捕らえられたBTは眠り続ける。
 時を同じくしてメルセデスは、軍団長ルシードと対峙する。

第4話 大きなくにの木の下で

 「にゃごにゃご……」
 「そう、わたしもずっと一人だった」
 突然自分語りを始めたルシードに驚くBT。
 「にゃ!?」
 「あなたの悲しい記憶、私が忘れさせてあげてもいいのよ……」
 ルシードはBTのあごに手をやり、瞳をのぞき込む。
 「さあおいで、私と暮らしましょう……」
 「に、にゃ…………」
 
 …………。
 
 場所は、ゆめのくにレヘルン。
 自分を女王様と呼ぶ女にメルセデスは困惑していた。
 あの耳の長さからして自分と同じエルフということは予想できる―― が。
 「メルセデス様、この傷を覚えてますか?」
 「傷? なんのこと?」
 「はい、傷ついた! また傷ついた! よ!」
 
  ―20年前―
 
 トラウマだらけの私の過去
 メルセデス様が私を見てくれない
 もう誰でもいいから――!
 
 『素質あるよ』
 
 「誰!?」
 
 …………。
 
 「孤独だった私を! 暗黒の魔法使い様は見てくれた!」
 夢の国、静かな丘の上、大きな木の下で話を聞かされるBT。
 ルシードは自分語りを続ける。
 「それなのにあの女王様は…… 今となってはどうでもいい」
 かつての師匠、メルセデスの寵愛を受けられなかったことを嘆いている。
 「私には、私を認めてくれる暗黒の魔法使い様がいる!」
 「にゃもしも、お師匠様がいましたにゃ……」
 BTも負けじと応戦した。
 「ルシにゃんは孤独じゃないよ」
 ルシードの胸に飛び込み顔を埋めるBT。もふもふの耳がルシードの鼻をつつく。
 「何すんだおまっ……」
 BTは、これが夢であることを見破った。
 「ルシにゃんは……、まだお話しできますにゃ」
 
 …………。
 
 再び、ゆめのくにレヘルン――
 
 メルセデスに抱えられたBTは、膝の上で目を覚ました。
 「あ、BTちゃん 起き、」
 「メルさん! ごめんにゃさい!」
 「なに!?」
 
 「うにゃああああああああああああああああああああ」
 
 突然目を覚ましたBTは思い切った表情でためらうことなく、
 右手で握った拳を振りかぶってメルセデスの頭へゴチン!
 BTの猫パンチ。メルセデスは気を失う。
 
 「ちょっとあんた何やってんの?!?!?!」
 
 夢の国から戻ってきたBTに驚くルシードだったが、
 それ以上に、BTがメルセデスを殴りつけたことに動揺していた。
 BTはルシードに向かって叫ぶ。
 
 「ルシにゃん! ルシにゃんは孤独じゃないよ!!」
 
 「はああ?? おまえ、はあああああああああ?!?!?!」
 
 
 ズキン――
 
 「う、ぐ、ああ……」
 
 頭を抱え、膝から崩れ落ちたルシード。
 ルシードの夢の国にメルセデスが流れ込む。

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