メイプルストーリー

おしゃべり広場

キャラクター名:
ロールティ
ワールド:
かえで

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創作物語

動物英雄団、新しい世界へ!!(続き) 日付:2024.05.21 13:55 表示回数:386

(ここで、終わりなの…?)

…メイは自分がエルダの塵になって消えていくのを感じながら、どこへともなく両手を伸ばします。
すると何もかも消えて無くなったはずの闇の中で、誰かに両手を引かれる感触が確かに伝わってきました。
自分の名前を呼ぶ声も聞こえる気がしました。

そして、聞き慣れた大きな声。
『サカナ! ポポお腹すいた、サカナ食べる!!』

メイの意識は、自分の手を引いているのが少なくともポポではないことを察しました。
とても悪い予感がしたのですぐに叫び返そうとしました。「待ってポポ、それは食べちゃダメ!」
しかしメイの制止は声にはならず、真っ暗闇の向こうで悲惨な叫び声が響き渡りました。

(あぁ… トビウオ… )
メイは絶望しました。あとで必ずポポのお尻を100発ぶっ叩いてやらないとなりません。

やがて闇が晴れてきて、メイは自分の身体がだんだん元通りになっていくのが分かりました。
自分の手を引いているエカとアルの姿も見えてきました。

もっと向こうの方では、ポポがライのお尻をかじっているのが見えました。
ふだんクールなライが泣きわめいているのを見るのはこれが初めてです…

エカが呆れ果てて怒鳴りました。「ちょっとポポ! 寝ぼけるのもいい加減におし!!」

おかげでポポの幸せそうな寝ぼけ眼がパッチリ覚めて、ようやく間違いに気付いて慌ててライを放しました。
ライは涙目でお尻を押さえていますが、アルは面白がってにゃんヒールを使う気がないようです…

そうこうしているうちに闇は完全に消え、メイは自分たちがどこか空高くにいるらしいと気付きました。
トビウオもメイプル連合も見当たらず、アーケインリバーとは違う感じ…

たくさんの星と雲の海が同時に見えるけれど、月がどこにも見えないのでグランディスでもなさそうです。

メイはエカに尋ねました。
「ねえエカ様、ここってもしかして」

エカは首を横に振って答えました。
「分からない。世界の果てにでも飛ばされてしまったみたいだけど。」

しかしメイには心当たりがありました。
雲の海の下に少し見えている、ごつごつとした岩の大陸。メイプルワールドには無い金属的な都市。
宇宙の星たちに混ざって、遠くで小さく光り輝く宇宙船が飛んでいるのも見えます。

メイは仲間たちに言いました。
「ここは宇宙ハンターのジェットがもともと暮らしていた星だと思う。前に詳しいお話を聞いたから、私には分かる」

アルは丸い目をさらに丸くして言いました。
「ボクたち、メイプルワールドに戻ってきたんじゃないのかニャン?」

メイは冷静なふりをして答えました。
「この星はメイプルワールドの次元の扉を使っても来れないほど、ずっとずーっと遠いところだよ…」

まだお尻を押さえているライも状況を理解したようです。
「あぁボス…いてて、てことは俺達、メイプルワールドにもドーンヴェールにも帰れないってことですかい?」

メイはエカを見て、ため息をひとつ、つきました。
「エカ様、ここからメイプルワールド見える?」

エカもため息をひとつ、つきました。
「たぶん、いま見えている遠くの星たちのどれかだろうけどね。私の目でも判別できないよ」

アルは腕組みして空中でふわりと回転しながら言いました。
「とりあえず、ずっとここで浮かんでいるわけにもいかないニャン。あそこの宇宙船に助けてもらうニャン?」

メイは残りわずかなマナを使ってスティックを振りました。
『にゃんスペース!』

動物英雄団はハート形の派手にきらめく光に包まれ、すぐに宇宙船が近づいてくるのが見えました…

 (この続きのお話は近日中にファンアートとして短編で投稿する予定です)

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